用途

ディスプレイ               自動車

建築                  薄膜

太陽電池                   装飾

 

建築及び反射防止ガラス

 

最 初にロータリーカソードが生産で使用されたのは、大型ガラス基板への成膜用でした。1980年代後半に、Airco Coating Technologie社によって世界で初めて紹介されました。彼らの紹介以来現在に至るまで、非常にたくさんのロータリーカソードが市場に出て、次第に その信頼性が改善されてゆきました。

大 型基板へ成膜する時、その信頼性が最も重要となります。このロータリーカソードを用いる際、1週間から長い場合1か月以上大気開放無しに連続運転可能とな ります。その意味で、ロータリーカソードの各部品の製品寿命を高寿命化させることが、ロータリーカソードの信頼性を高める為に最も有効な方法です。弊社の ロータリーカソードは、その最先端のデザインと、厳格な品質管理により、何年もの間、トラブル無しでご使用いただけ、さらに必要なメンテナンスは、基本的 にすべてユーザーの現場で行えます。

ロータリーカソードは、従来の平板ターゲットに比べ、異常放電を減少させ、パワー密度を高められる為、頻繁に、SiN、SiO2、Nb2O5及びTiO2等の反応性スパッタに利用されます。
金属膜の場合には、ターゲットの使用効率が非常に高い事が一番の利点となります。いずれの場合も、ロータリカソードは、製品の品質向上と同時に、生産するうえでのランニングコストの低減化に大きく寄与します。


 

 

太陽電池

ロータリーカソードは、太陽電池にも広くご利用いただけます。

シリコンをベースにしたテクノロジー

シ リコンをベースにした技術は、最も最初に市場に出された太陽電池でした。そして、今でも最も多く利用されています。現在では様々な手法がある中、スパッタ リング法は、今もなお、裏面の反射膜(多くはアルミが利用されます)を成膜する為に、広く利用されています。また表面の電極を形成する為に、透明導電膜 (TCO)を成膜する際にも広く利用されています。TCO膜の成膜においては特に、ロータリーカソードを用いることにより、その膜性能の向上、生産性、品 質の向上に寄与します。

CIGS 及び CdTe

通常「薄膜太陽電池」と呼ばれています。これらの2種の太陽電池は、主に、フレキシブル基板上に形成されます。それは例えば、薄いステンレスチールなどですが、もちろん固いガラス基板等にも形成可能です。

従 来からあるアルミと透明導電膜に加え、この電池では様々な膜形成の為にスパッタリング法が利用されています。それは例えば、モリブデンや、イントリンシッ ク酸化亜鉛の成膜に利用されます。特にモリブデンは、アルミに比べ非常に割高である為、多くのユーザーはロータリーカソードで成膜します。それは、ロータ リーカソードを使用するとターゲットの使用効率が向上し、マテリアルロスが少なくなるからです。イントリンシック酸化亜鉛に関していえば、平板カソードで は、通常RF電源を利用されていましたが、その手法よりもはるかに高速なMFACで、成膜可能です。

太陽熱

太陽熱技術では、水やオイル等の液体の温度を上昇させるために太陽の熱を利用します。それは、太陽からの熱を直接利用したり、あるいは電気に変換したりして熱を発生させます。

典 型的な利用方法としては、反射防止膜を形成する為にロータリーカソードは利用されます。その膜は、ガラス等の保護カバーによる熱ロスを最小化させる効果が あります。また、太陽光を集めるために反射膜を形成する為に用いられることもあります。さらに、太陽の放射熱を最大限捉えるために、熱吸収膜を形成する為 にも利用されます。これらの熱吸収膜は、モリブデンや、アルミナ等で形成されます。ロータリーカソードによるアルミナ成膜は、非常に高密度のパワーがかけ られる、即ち成膜レートが向上する為、さらに、平板ターゲットのように非エロージョンエリアが広くない事でターゲットの表面上の酸化物の再スパッタを最小 化でき、それにより異常放電を低減化できる為、非常に有効です。



 

ディスプレイ及びフィルムコーティング


ロータリーカソードは、固い基板及びフレキシブル基板を用いたディスプレイ用途に、広く利用されています。

TFT- LCD技術では、LCDピクセルの表面上に透明電極を形成する為に、多くはITOですが、TCO材料が利用されます。SiO2の様な付加的な材料も、例え ば絶縁や、密着性や、封止機能を持たせる膜として広くTFT用途で利用されます。円筒型ITOターゲットは、平板のITOターゲットよりも、非常に生産性 に寄与します。フィルムの品質を向上させるのと同時に、ITO平板ターゲットに比べ、その装置コスト、材料コスト、エネルギーコストを約半減させることが 可能になります。

柔らかいフレキシブル基板でも同様なことが言えます。コストの低減化並びに品質向上に加え、熱に非常に弱いフィルム基板には、ロータリーカソードは新たな利点をもたらします。ロータリーカソードの非常に優れた冷却性能により、熱ダメージを低減させながら、成膜レートを向上させます。

 

 


自動車及び装飾成膜

最近までは、ほとんどの自動車 や、装飾目的の成膜には、抵抗加熱蒸着やイオンプレーティングや通常の平板ターゲットでのスパッタ法が主流でした。しかし最近のロータリーカソードの技術 進歩により、この業界でも使用されるようになりました。まず、ここ最近5年間の間で、ロータリーカソードの価格は非常に割安になりました。殆どの自動車及 び装飾向けの成膜装置向けに対して、ロータリーカソードは、平面カソードに対して匹敵する価格帯となりました。これは、初期投資の増加を抑えつつ、ター ゲットの使用効率を上げ、ランニングコストを抑える事ができるようになりました。材料費の低減に加え、ユーザーは、ターゲットの交換頻度を著しく減らすこ とができる様になりました。それはしばしば、1/10程度の頻度で十分にオペレーションできるようになりました。

第2に、このロータリーカソー ドは様々な利点をユーザーにもたらします。ロータリーカソードの非常に強い磁場は、非常に分厚いターゲットの使用を可能にしただけでなく、より低圧でのオ ペレーションを可能にしました。それにより、スパッタ粒子が衝突なくトラベルできる距離を増加させ、それが特に3次元立体物の分布向上に寄与しました。ま た、弊社のロータリーカソードのマグネットバーの方向が自由に変えられる事や、あるいは、マグネットバーが左右に揺動する弊社のスイングカソードは、複雑 な形状をした対象物へのコーティングに非常に有効です。

弊社SCIは、ロータリーカソードに加え、自動車や装飾成膜に適した envis-ION™ Dual Magnetron Pre-Treatment Sourceもご提案可能です。DMPTSは、ソースから200㎜の距離があっても、樹脂基板の表 面を非常に効果的にプレトリートメント致します。このソースは、通常のスパッタ用電源且つスパッタ法と同様の真空度で使用できます。このソースは、装飾成 膜におけるSiO2の下地もしくは表面の保護膜形成としてもご利用いただけます。